JSlash'EMのメモ 攻撃呪文 Attack spells

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5/26 矢の魔法の得意職業が間違っていたので訂正、消費インク追記

 

  Slash'EMの魔法カテゴリーの中で、”攻撃魔法”に分類される魔法について。NetHackからかなり変更があり、いくつかの魔法は全く新規に追加された魔法である。ダメージ系魔法の中でも純粋な魔力で発揮される魔法効果がこのカテゴリーに分類されており、火や氷といった物理的な現象を扱う魔法は”物質魔法”カテゴリーに入れられている。
 また、「攻撃」と名前がついてはいるが、召喚魔法の様な魔法も含まれている。これらは他に入れ込むカテゴリーが無かった、と言う点でここにねじ込まれたと考えるしかない。なにしろ召喚した怪物は敵対状態なので、ピンチの際に唱えてもいたずらに敵を増やすだけなのである。

 攻撃魔法は魔法を専門とする職には主となる攻撃手段な訳だが、それ以外の職にとっても遠隔から敵にダメージを与える手段として非常に有用である。重たい短剣を除く、矢弾が全て消耗品であるという事等を考えても「戦士系だから魔法書は完全無視」と機械的に考えるのは早計かもしれない。
 中でも”衝撃の魔法”は岩を壊す際に非常に手軽な手段であり、どうしてもかさばるツルハシ類を持ち歩かなくて良いというのはかなり魅力的である。
 
 このカテゴリのメインである、直接に敵を攻撃する種類の魔法は、自分を中心として8方向のうちのいずれかを指定すると、直線状に効果を発揮する。発射された魔法は貫通して線上全てに効果を与えるので、後方にあるかもしれない店舗の入り口や、警備兵には十分注意しよう。ただし射出方向に関しては、特定の職が持つテクニックを併用する事で、途中で魔法が進む方向を変更する事もできる。詳しくはその職業毎のページで書いているのでそちらを参照していただければと思う。

得意職業

・エキスパート…死人使い魔法使い
・熟練者…野蛮人(!)炎の魔術師
・入門者…考古学者薬師氷の魔術師武闘家僧侶


~レベル1~

衝撃 fource bolt
 消費魔力:5  ダメージ:2d12  消費インク:5~9
 ”衝撃の杖”と同じ効果。消費魔力の少なさと、習得のしやすさから序盤の攻撃手段として重宝されるが、他の攻撃魔法と違い「魔力を使って物理的な衝撃波を起こす」という魔法なので、光線を発しない。したがって、衝撃波は対象のACの影響をもろに受け、相手によってはロクに当たらない。また、この魔法で「とどめを刺した」場合、対象が所持していた薬瓶や鏡を確実に壊してしまう。
 ACの影響を受けるという性質上、中盤以降は攻撃手段としてではなく、岩や彫像を壊す手軽な手段として使われるようになる。岩を壊した際に残る”石”は投摘用や、ミートボールの材料として有用。彫像は深層の物ほど魔法書が中に残されている確率が高いので、積極的に破壊するべきである。

 

~レベル2~

怪物を造る create monster
 消費魔力:10  消費インク:10~19
 ”怪物を造る杖”と同じ効果であり、攻撃する為の物ではなく、魔法の名前通りに「怪物を造る」為の魔法。呼び出される怪物は、唱えるキャラクターのレベルと階層に応じたものの中からランダムに選ばれる。普通は1体だけだが、稀に複数の怪物が召喚される事もあるので注意が必要。エルフやオークといった、普段から集団で生成されやすい種類の怪物もやはり、同じように集団で呼び出される。
 この魔法が安定して使えると、食料や捧げ物の供給が少し楽になる。とはいえ、呼び出したのが友好的な怪物だったり、死体を残さない場合も相当にあるので過信は禁物である。副次的な効果として、怪物が所持品を持っている場合もある。思わぬ拾い物もあるかもしれない。
 この魔法を使って大量の捧げ物を得るなどの行為をする場合、思わぬ敵が出現して、不慮の事故を招く場合が往々にしてある。緊急回避の方法を用意しておいたり、炎の杖でElberethを焼き付けておくなりしておいた方がいいかもしれない。

 magic missile
 消費魔力:10  ダメージ:(レベル/2+1)d6  消費インク:10~19
 得意職業:魔法使い
 基本的に”矢の杖”と同じだが、杖のダメージが2d6で固定なのに対し、魔法はレベルに応じて威力が上がってゆく。これは、元になったD&Dで「矢の数が増える」と設定されていた事を反映しているのだと思うが、こちらのゲーム上では光線は一本のままで、その威力が上がるという仕様になっている。充分にレベルが上がると一発で50以上のダメージを与えるようになり、さらに壁などで光線を反射させればそれを複数回ヒットさせる事も出来るようになる。しかも、マーリンの魔法の鏡を所持した騎士の場合、さらに威力が倍になる。全く、武器攻撃がばかばかしくなるほどの威力である。
 さらにこの魔法には、衝撃の魔法や火の玉にある様な、対象の所持アイテムを破壊するといったデメリットが全く存在しない。魔力のコストを考えても、使いやすさはトップレベルと言える。解放の印で多数の敵を巻き込む際にも、安心して使う事が出来る。

 

~レベル3~

生命力吸収 drain life
 消費魔力:10  ダメージ:d8  消費インク:15~29
 ”生命力吸収の杖”と同じ効果で、NetHackでは「脱力」という名前だったが変更されている。対象が”生命力吸収”に対する抵抗を持たない場合(アンデッドはこの耐性を持つのがデフォルト)、レベルを1下げてd8のダメージを与える。レベルを1下げることの影響や、ダメージ自体が小さい為あまり使用頻度は高くないかと思われるが、何度か唱えれば相当弱体化できる為、ペットの育成、他の魔法が無くてちょっと厳しい、と言う場合には有用かもしれない。
 もう一つの効果として、武器防具(指輪も?)の+修正値を0に近づけるという効果がある。+6で止まった武器、+4で止まった防具に使えば、もう一度エンチャントを試す事が出来る。刃物系の武器以外は修正値を下げる方法があまり無いので、これがあると地味に便利。
 この魔法を敵に使われる事は(確か)無いが、杖は普通に使われる。浅い階層では生成率が低いと思うが、稀にノームの鉱山辺りでもこの杖を連発される事がある。レベル1の状態でさらにレベルを下げられると問答無用で死んでしまうため、実は相当危険である。これに対する抵抗は食事では得られず、反射もできない。元々抵抗を持つ種族になるか、一部の装備品を装備するしかこれを防ぐ方法は無い。具体的には、耐生命力吸収の魔除け、漆黒ドラゴンの鱗鎧、エクスカリバーストームブリンガー、ヴェクナの手を装備している時だけである。

 

~レベル4~

毒吹き poison blast
 消費魔力:20  ダメージ:(レベル/2+1)d6  消費インク:20~39
 毒吹きと聞いてザ・グレート・カブキとかブロッケンマンを思い出す人は結構なオッサンである事と思われる。火の玉や酸の嵐等と違い、なぜ「吹き」なのかは不明だが、とにかく毒属性の光線を指定した方向に発射する。矢の魔法が同じ威力で消費10なのに比べて高コストだが、こちらは毒に抵抗が無い敵を一定確率で即死させる事が出来る。恐らく毒を塗った武器と同程度だと思うが、充分に育ったキャラクターの”矢”が十分すぎるほどの威力を持つので、わざわざこちらを使う場面は終盤に近付くにつれ減少すると思われる。「意外にも毒抵抗が無い強敵」とかいうのを知らないので、なんとも言えない所ではあるが…。

 

~レベル5~

アンデッド召喚 summon undead
 消費魔力:25  消費インク:25~49  得意職業:死人使い
 倒しても食料にならず、死体を捧げる事も出来ないこの魔法がなぜこんなにも高レベルなのかと言うと、”アンデッドを使役する”魔法とセットで扱われ、強力なペットを造る為の魔法だからである。
 召喚されうるのは、V(ヴァンパイア類)1/10、Z(ゾンビ類)4/10、M(ミイラ類)3/10、幽霊、影類1/10、レイス・ワイト類1/10の中から。絶滅したものは対象から外れる(筈)。狙ったアンデッドを呼びだすのはなかなか大変だが、いらないものを狙って絶滅しておけば、欲しいアンデッドがくる確率が上がるかもしれない。やった事無いけど。
 この魔法を使用した直後、”アンデッドを使役する”魔法を習得している場合は自動で魔法を使用する。そのアンデッドの魔法抵抗値に応じて抵抗されるが、魔法が成功すればペットとして使役する事が出来る。死人使い場合は、無条件で、魔力の消費無く、呼び出したアンデッドをペットにしようとする。抵抗されるのは死人使い以外の職業の場合と同じである。

アンデッドを使役する command undead
 消費魔力:25  消費インク:25~49
 ”魅了”の魔法では不可能な、アンデッドをペットにするための魔法。上述したように、これを習得した状態で”アンデッド召喚”を唱えると、この魔法も自動で使われる。もちろん、魔力が足りていない場合はその限りではない。魔法で召喚できないリッチ系もペットに出来るのかどうかは未検証。アンデッドなのは間違いないので多分可能だと思うんだけど。

 

~レベル7~

死の指 finger of death
 消費魔力:35  消費インク:35~69
 アバダケダブラ。”死の杖”と同じ効果。かなりの貴重品であるこの杖と同じ効果の魔法が使えるというのは大変有用。とはいえそもそも難易度が高く成功率があまり上がらない点と、消費魔力が大きい点、また、アンデッド等といった全く効かない相手も実はかなり多い点などもあり、実は使い勝手自体はイマイチ。このため、いざ使おうと思った時に忘れてしまっている、といったこともある。英語wikiでは、ミノタウルスやモーロックの僧侶に使う事が推奨されている。もちろんイェンダーの魔法使いにも、杖と同様に効く。
 反射&貫通しまくるので、自分自身の反射能力や魔法防御能力は必ず身に付けておく事。